■水圧(すいあつ)
水による圧力。地下壁および擁壁に作用する水圧は、通常、深さに比例して大きくなる。
■水銀灯(すいぎんとう)
屋内高天井照明や屋外照明に適した光源。ワット数は40〜20000W。効率が比較的よい、寿命が長い、演色性が比較的よい、設備費・維持費が安い、取り扱い・保守点検等が普通に行えるなどの特徴がある。
■水準測量(すいじゅんそくりょう)
道路と敷地の高低差や敷地内の高低差を求める測量。レベル、標尺、巻尺、測量ピンなどの器具を用いて行う。
■水準点(すいじゅんてん)
建築物の高さと位置を判定するための基礎となる原点。工事に支障のない不動位置に、少なくとも2箇所以上設置する。ベンチマークともいう。
■垂直応力度(すいちょくおうりょくど)
引張応力度と圧縮応力度を総称した呼び方。軸方向応力度ともいう。
■垂直ひずみ度
物体に垂直方向に引張力、圧縮力が作用したときの、元の物体の長さに対する変形量の割合。引張ひずみ度を正(+)、圧縮ひずみ度を負(-)。
■水頭圧(すいとうあつ)
水柱の高さ(水の流れる落差)によって表される給水の圧力。水柱1mにつき「0.01N/平方ミリ」として表記され、一般に次の公式によりもとめることができる。
水頭圧(MPa)=0.1×落差(m)
高架タンク方式は、高架タンクからの水頭圧で給水する方式。水平荷重時ラーメン応力(すいへいじかじゅうじ・・・)ラーメン構造に水平力が作用した場合の、柱、はりに生じる曲げモーメント、せん断力。
■水和熱(すいわねつ)
セメントまたはモルタルの成分が水と化学反応を起こし凝結・硬化する(水和作用)際に生じる熱。
■スカラップ
溶接線の交差を避けるために部材に設ける扇形の切欠き。溶接割れ、スラグ巻込みなどの欠陥防止が主な目的である。
■スキップフロア型住宅
1、2階おきにエレベーターホールや廊下を設ける集合住宅の形式。メゾネット型住宅の通路階でエレベーターを停止させる方式が一般的。通風・採光がよく、また、エレベーターの経費を節約でき、廊下が不要になるという利点がある。半階ずつ床がずれて住戸が構成されているものを指していう場合もある。
■数奇屋造り(すきやづくり)
室町時代から桃山時代にかけて生まれた住宅建築の様式。「わび」を重視した茶室(数奇屋)にならって、装飾を排した簡潔な造りを特徴とする。後には単に優雅な趣味の造りの建物を指すようになった。
■スクーリング
鉄筋のかぶり厚さが小さいため、鉄筋とせき板の間に粗骨材がせき止められて鉄筋が露出し、空洞やジャンカができる状態をいう。
■スクレーパー
@整理用機械。トラクターと組み合わせて使い、掘削した土の積載、運搬、散土、敷き広げができる。ブルドーザーよりも作業範囲が広く速度も速いが、力は劣る。
A塗装工事などを行う際に、鉄部の錆び落としなどに使う先の曲がった道具。
■すさ
左官材料の1つ。塗壁の収縮を分散し、ひび割れを防止する目的で調合に加える繊維類。通常、わらを細かくしたものが使われる。つたとも呼ばれる。
■筋かい(すじかい)
地震や風などの水平力に抗するために設けられる木造建築物の補強部材の1つ。引張力に対するものと、圧縮力に対するものとがある。
■図心(ずしん)
1点を通る任意の軸に対する断面1次モーメントが0であるような点。いかなる断面形にも必ずただ1つ存在する。断面の中心ともいう。断面の重心でもある。
■スタッド溶接
ボルト、丸棒、などの先端と母材の間にアークを発生させ、加圧して行う溶接。
■スチフナ
部材を部分的に補強するために取り付ける補強材のこと。
■捨コンクリート(すて)
基礎を作るときなどに、工事をしやすくするために、地面や割栗石の上に薄く敷くコンクリート。
■スパッタ
アーク溶接およびガス溶接において、溶接中に飛散するスラグおよび金属粒のこと。
■スパン
柱と柱の間隔(柱間)、はりとはりの間隔(はり間)
■スプリンクラー
熱感知によって、天井面に設置したノズルから自動散水する消火設備。水源、加圧送水装置、配管、スプリンクラーヘッド、自動警報装置から構成される。不特定多数の人が集まる建物や建物の高さが31m以上の部分に設置することが義務付けられている。
■スプレーガン
塗料を吹き付ける際に使用する、空気圧縮機を使った噴露装置。塗装面から30cm離して、1÷3が重なるように吹き付ける。
■スペーサー
型枠工事の際、鉄筋とせき板の間隔を一定に保つために帰かえっておくもの。モルタル製、プラスチック製、鋼線製などがあり、用途によりドーナツ型、角型、腰掛型などがある。
■墨出し(すみだし)
工事の寸法の基準となる心や高さなどを現場に表示する作業。作業には、墨つぼ、墨さし、トランシット、レベル、鋼巻尺、下げ振り、さしがね、などの用具を用いる。
■すみ肉のサイズ
すみ肉の大きさ(S)を指定するために設計上用いる寸法で、サイズで決まる三角形は、すみ肉の横断面に含まなければならない。
■すみ肉のルート
突合せた部材の表面に交わる点。
■すみ肉溶接
ほぼ直行する2つの面の、交点の溶接部分が三角形の断面をもつ溶接。主としてせん断応力のみを負担する。
■住吉造り(すみよしづくり)
飛鳥時代あたりまでに完成した神社建築の様式。素朴で直線的な特徴をもつ。代表的な建築物は住吉大社本殿。2間に4間で妻入形式。
■スライディングフォーム工法
サイロや断面が一定の高層建築物などのコンクリートの打ち込み方法。速乾性のコンクリートを打ち込みながら、コンクリートが固まるのを待って、滑動型枠を1時間に20cm前後の速度で、ジャッキを使って上に移動して、さらにコンクリートを打ち込んでいく。型枠の取り外しや付け替えの必要がないので、工期が短縮できる。滑動型枠工法、スリップフォーム工法とも呼ばれる。
■スラグ
溶接中に溶材の表面にできる被膜のかす。溶接不良(スラグ巻込み)の原因となるので、除去しなくてはならない。
■スラグ巻込み
溶着金属中あるいは母材との溶着部にスラグが残る溶接欠陥。
■スランプ試験
コンクリートは、適当なワーカビリティをもつ必要があるが、それを測定する試験。スランプコーンと呼ばれる鉄製の筒にコンクリートを詰めた後、コーンを外せば、コンクリートは広がる。そのときに、コーン上端とコンクリートの山の上との落差を測る。スランプ値が大きいほど、そのコンクリートは柔らかい。
■3ヒンジ構造
門形またはアーチ状の構造物で、両支点と頂上の部分にピン(回転端)をもつ構造。スリーヒンジアーチともいう。静定骨組の代表的な形式。
■心材
木質部のうち、樹心に近い部分を心材といい、樹皮に近い部分を辺材という。
■心去り材
断面に樹心をもたない木材で、鴨居・敷居などに用いられる。
■水硬性
セメントや石こうなどが、水と化学反応して凝結・硬化する性質。
■水頭
水位のこと。
■出納方式
閲覧者が図書などを探して閲覧するまでの手続きの方式。
■水密コンクリート
防水の目的で作られた吸水性と透水性の極めて少ないコンクリート。主に水槽・プール・地下室などに用いられる。
■水密性
水圧に耐える材料の性質。一般に、吸水性、透水性等を含めて水密性という。
■スカラップ
2方向からの溶接線が交差するのを避けるために、片方の部材に設ける扇状の切欠き。応力集中によりスカラップ部分から破断するおそれがあるため、最近では、特殊な裏当て金によりスカラップを設けないノンスカラップ工法も普及している。
■スターデルタ始動方式
かご形誘導電動機などの始動法のひとつである。固定子巻線の一端を電動機始動時にスター(Y)結線にし、運転状態に加速した後にデルタ(凵j結線に切り換える方法で、全電圧始動に比べ始動電流、トルクとも1/3に抑制される。
■スタッド
軽量鉄骨壁下地では、軸組を構成するもので、上下端をランナーにはめ込むなどして留め付ける縦材。
■スチフナー
スチフナーとは、主に板材が座屈しないように補強する材(補剛材)である。中間スチフナーは、材軸に直角方向に設けられ、ウェブのせん断座屈の防止に用いる。水平スチフナー(柱に用いる場合は縦スチフナーという)は、材軸に平行に設けられ、ウェブの曲げ圧縮座屈の防止に用いる。
■ステンシル
文字やマークなどを吹き付ける型板。
■スパイラル筋
らせん状に巻いた鉄筋。
■スプリンクラ−設備
天井などに設置されたスプリンクラーヘッドから放水し、火災を水で覆い、冷却作用により消火する設備である。初期消火に有効である。ヘッドには開放形と閉鎖形があり、閉鎖形には、配管内が充水されている湿式と一部圧縮空気である乾式、感知器と連動して予作動弁を開き散水する予作動式に区分される。
■スプロール現象
市街地が無計画、無秩序に拡大していく都市周辺部の現象。
■すべり係数
接合材の接触面が滑り出す荷重をボルトに導入した張力で除した、見かけ上の摩擦係数。
■隅木
入母屋・寄棟などの小屋組で、45°方向に出て隅棟を支えている棟木にあたる材。
■すみ肉溶接
すみ肉溶接は、隅角部に溶着金属を盛って接合する溶接継目である。
■スライム
地盤を削孔する際の孔壁の切くず、またそれが孔底にたまったもの。
■スラグ
溶接ビードの表面を被覆している非金属物質。
■スラッジ水
レディーミクストコンクリートやプラントの洗浄水から回収して、骨材を取り除いた残りの水。
■スランプ
コンクリート施工軟度を示し、この値が大きいほど軟らかいコンクリートである。
■スランプフロー
スランプ試験時に円状に広がったコンクリートの直径をいう。
■スリーブ
コンクリートの打込みの際、梁や壁を貫通する配管や配線などのためにあらかじめ埋め込んで置く筒形のもの。