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建築用語・辞書「ク」行

■くい打ち機械
堅固な地盤までくいを打ち込むための機械。比較的規模の小さな心矢(しんや)、二本子(にほんこ)、機械的な動力を使用したディーゼルハンマー、ドロップハンマー、蒸気ハンマー、圧入式くい打ち機、振動式くい打ち機などの種類がある。
■くい打ち地業
軟弱な地盤や、地盤の耐力が小さくて上部建築構造物支持できないような地盤において、荷重を支持できる堅い層までくいを打つ工事。木ぐい地業、既成鉄筋コンクリートぐい地業、鋼ぐい地業、場所打ちコンクリートぐい地業などの種類がある。
■くい基礎
建築構造物の荷重を、くいによって支持層に伝える基礎。支持くい基礎と摩擦くい基礎とに分けられる。
■くい基礎の支持力
くいが支持できる最大荷重のこと。くい自体の許容支持力と地盤の許容応力度によって決まる。
■くい載荷試験(さいかしけん)
くい打ち工事後、そのくいに試験的な荷重を直接加えて、くいが地盤の耐力に適合しているかどうかを判断する試験。試験は、くい打ち込み後1週間くらい経過してから、また、場所打ちコンクリートぐいではコンクリートが十分硬化してから行う。
■空気汚染の許容度(くうきおせんのきょようど)
閉鎖した室内で、人の呼吸や作業によって生じる空気の汚染が、人体に悪影響を及ぼす許容限度。空気汚染の代表的なものは、炭酸ガスと一酸化炭素である。
@炭酸ガス:よほど高濃度にならなければ人体に有害ではないが、炭酸ガスの増加にともなって臭気や塵埃も増加すると考えられるので、汚染の尺度とされている。無色・無臭。8%程度で、人体に致命的な影響を与えるといわれる。
一般的な許容量:0.1%
最も不良な状態:0.5%以上
A一酸化炭素:きわめて有害で、低濃度でも致命的である。普通、燃焼のための空気を室内で供給する装置の不完全燃焼により発 生する。
建築基準法による基準値:0.001%
■空気調和設備(くうきちょうわせつび)
建物内の温度・湿度の調整、空気の流れの調整、有害物質(炭酸ガス、塵埃、臭気など)の除去を行う設備。一般に、空調・エアコンと呼ばれる。
■クーリングタワー
空気調和設備の冷熱源(冷凍機)において、コンデンサー(凝縮機)で冷媒から熱を奪って水温の高くなった冷却水を、屋外空気によって再び冷却する装置。屋上などの外気の通り抜ける場所に設置する。冷却塔ともいう。地下水を冷却水として利用できる場合や、ルームエアコン(空冷式)の場合にはクーリングタワーは必要ない。
■腐れ(くされ)
腐朽菌が木材質に侵入し、木材組織が破壊された状態をいう。腐朽の前駆症状である「ふけ」も含まれる。
■管柱(くだばしら)
各階ごとに胴差しによって分割された柱。これに対し、上下階を1本で通っている柱を、通し柱という。
■掘削機械(くっさくきかい)
地業などの作業で、土砂や岩石を掘り取るための機械。
@バックホー:機械の高さ、あるいはそれより低い位置で、上からしたへ掘削するのに適している。
Aパワーシャベル:主として機械の位置と同じかそれより少し高い場所での下から上への掘削に用いる。
Bクラムシェル:口を開閉するバケットを付けた掘削機で、比較的軟弱な地盤の深いところの掘削や堆積した土砂をつかみ上げるのに適している。
Cドラッグライン:かき取り用のバケットをロープで引き寄せながら掘削する。
■グラスウール
短いガラス繊維が綿状になった材料。断熱材、保温材、吸音材として使う。含水によって、断熱性能が望めなくなるので、防湿に注意が必要。
■クラック
溶接部のひび割れのこと。コンクリートのひび割れのこともいう。
■グラフ式工程表
工事の出来高を縦軸に、後期を横軸に取り、出来高と工期の関係を、1本の折れ線または曲線によって表す工程表。工期の中間で工事の進行状況がよくわかる。
■グリッド
ます目、格子のこと。
■クリティカルパス
ネットワーク工程表において、作業開始点から作業終了点まで矢線(アロー)で結んだ種々の経路をパスという。そのパスのうち、最長のものがクリティカルパスで、クリティカルパスの所要日数が全体の工期となる。
■クリヤラッカー
透明のラッカーのこと。屋内の木質系素地の透明仕上げに適している。
■クレータ
アーク溶接のビードの終端のくぼみ。
■空気齢
換気効率を表す指標で、給気口から給気された空気が室内のある地点に到達するまでに要する平均時間をいう。空気齢が高いほどその地点に供給される空気が汚染されている可能性が高い。
■クールチューブ
地中に埋設したダクト(クールチューブ)に新鮮外気を通すことによって、夏期は地中を通過する間に冷却した後、室内に取り入れ、冬期は地中熱によって外気を予熱して取り入れる方式をいう。土壌の恒温性を利用した方式である。ヒートチューブともいう。
■グラウト材
すき間に注入する材料の総称。
■グラスウール
ガラス繊維を綿状に加工したもの。
■クラックスケール
縁に垂直に何段階かの幅の直線が印刷された定規である。コンクリートなどに発生したひび割れの幅の規定に用いる。
■クリープ
一定荷重の下で時間の経過とともにひずみが増大する現象。
■グリッドプラン
モデュール寸法によって格子状の寸法体系を構成し、その格子状の上に床・壁・天井などのパネルや、家具・造作などを配置する平面計画。
■グリッパー工法
カーペットの施工方法の一つで、全面敷込みに用いられる工法。カーペットの下にフェルトなどの下敷き材を敷き、壁際に固定したグリッパーのピンにカーペットを引っ掛けて固定する。
■クリティカルパス
クリティカルパスとは、工程全体の開始から終了までの経路の中の所要時間の最も長い経路をいう。
■クルドサック
通過交通を排除するための袋路(終端に車の折り返し場所のある行き止まりの道路状態)である。クルドサックのまわりにまとまりのある住宅群を構成しやすい。
■グレア
まぶしさによって視野中の高輝度部分が見えにくく、あるいは不快感を生じさせる現象をいう。直接グレア、反射グレア、不快グレアなどの種類がある。
■グローブ温度
放射の影響を考慮した温度のことで、グローブ温度計で計測される温度である。気温、気流、放射の3要素を総合的に表し、人体感覚に近い温度といわれている。静穏な気流のもとでは、ほぼ作用温度に等しい。
■クロスコネックション
上水配管とその他の配管との接続、あるいは一旦吐き出された上水が逆サイホン作用により、上水と混ざることをいう。上水以外の水の水質は、常時衛生的に安全な状態に管理されている保証がないので、クロスコネクションは絶対に避けるべきである。
■クロルピリホス
世界で広く用いられている殺虫剤成分のひとつ。シロアリ駆除にも効果があるとして、住宅の土台や柱への塗布、床下土壌への散布などが長年行われてきたが、その毒性の強さが問題視されるとともに、シックハウス症候群の汚染源となる可能性が指摘されている。

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