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建築用語・辞書「ヒ」行

■ピア基礎
場所打ちコンクリートぐいのうち、橋脚などのように、長さに比べて断面の太いものをいう。建物の規模が大きいときに採用される。
■ピアノ線
鋼線の1つで、プレストレスコンクリートなどに使用される。高炭素鋼で、強度は200N/平方ミリメートル前後で、普通丸鋼の約5倍ある。
■PCa工法
部材全体をプレキャスト化したものを薄肉のプレキャスト版と場所打ちコンクリートによる合成部材からなるものとがある。
@型枠の取り外しおよび支保工が不要である。
A設計応力が小さく、設計パターンが一定のため量産化しやすい。
B小梁のない大スパン化可能。
■PCぐい
プレストレスコンクリート製のくい。遠心力を利用して作り、中空円筒形になる。既製鉄筋コンクリートぐいの1つ。
■ヒートブリッジ
構造体の一部に、ほかよりも熱伝導率の大きな部分があると、その部分は、ほかの部分よりも外部からの熱を伝えやすくなる。この部分を熱橋(ねっきょう)あるいは冷橋(れいきょう)という。結露の原因となる。
■ヒートポンプ方式
冷凍庫の冷媒サイクルにおいて、冷房をしようとすれば高温の放出熱を利用する暖房方式が、ヒートポンプ方式。本来どおり低温の放出熱を利用すれば冷房設備になるので、ヒートポンプ方式は冷暖房兼用になる。
■火打材(ひうちざい)
小屋組や床組の水平面において、直角に交わる部材の角の部分を補強する部材。斜材の1つ。
■控柱(ひかえばしら)
木造建築物の補強のために立てる支柱。本体に平行に立てるものと、斜めに支えるものとがある。
■比重(ひじゅう)
ある物質の密度と標準物(普通4℃の水)の密度との比のこと。4℃の水1立方メートルの重さは1tである。別のある物の1立方メートルの重さが2tあれば、その物質の比重は2ということになる。比重が1以下であれば、その物質は水に浮く。木材の気乾状態の見かけ比重は、針葉樹で0.3〜0.6、広葉樹で0.5〜1.0.鋼の比重は7.8、アルミニウムは2.7、普通コンクリートは乾いた状態で2.3。
■非常用照明設備
火災などの災害発生時に停電した場合でも、避難のための照明を得るための器具。特殊建築物や定められた規模以上の建築物の居室や通路、無窓の居室などに設置しなくてはならない。バッテリー内臓のものと非常用発電機によるものがあり、直接照明で床面で1ルクス以上の照度をもち、主要な部分は不燃材料にするなど、建設大臣の定めるものでなくてはならない。
■非常用進入口
火災などの災害時に、消火・救助活動を行う消防隊員が進入するための緊急用の入り口。高さ31m以下の部分にある3階以上の階の外壁面に、道または道に通じる通路、空地に面して40mごとに設置する。
■ひずみ
物体に垂直応力が生じると応力の方向に伸び縮みを生じ、物体にせん断応力が生じるとずれて変形を生じる。こうした変化のことをひずみという。また、ひずみの変形の割合をひずみ度といい、垂直ひずみ度とせん断ひずみ度とがある。
■ひずみ直し
@木工事の建方において柱を垂直にするために、振り下げをしようして垂直をみながらワイヤーロープやターンバックルなどで引き寄せて調整すること。
A搬入までの過程で生じた鋼材のひずみを、プレス、ローラー、ベンダー、ハンマーなどを使って平らにすること。
■ピット
@溶接部に生じる小さなくぼみのこと。土工事では掘削したときの穴等をピットという。
A根切りのかまばのこと。
■引張応力
引張力に対して生じる応力のこと。単に引張力ともいう。
■引張応力度
引張応力を断面積で割った単位面積当たりの応力のこと。引張力は、断面全体に均等に分布すると考えられるので、外力Pが引張力であれば、引張応力Nが生じ、N=Pとなる。この引張応力Nを断面積Aで割れば、引張応力度が得られる。
■引張材
引張力を受けるを受ける部材のこと。
■引張鉄筋
曲げモーメントを受ける鉄筋コンクリートの部材において、引張側に入りする鉄筋のこと。引張鉄筋の定着長さは、鉄筋径の40倍以上と規定されている。
■引張鉄筋比
引張鉄筋の鉄筋比のこと。引張鉄筋比がつり合い鉄筋比以下の場合には、鉄筋が先に許容応力度に達し、鉄筋によってその鉄筋コンクリート部材の断面の許容曲げモーメントが決まるので、その許容曲げモーメントは、引張鉄筋比に比例する。しかし、引張鉄筋比がつり合い鉄筋比以上の場合には、コンクリートが先に許容応力度に達し、コンクリートによってその鉄筋コンクリート部材の断面の許容曲げモーメントが決まるので、その許容曲げモーメントは引張鉄筋比には比例しない。
■引張力
あるものを両側から引っ張る力。圧縮力とともに、部材の軸方向に働くので、あわせて軸方向力と呼ぶ。通常、引張力には+の符号をつけて、圧縮の-と区別する。引張力によって生じる応力(引張応力)のことも引張力という。
■必要換気量
室内の空気汚染を防ぐのに必要な新鮮な空気量。成人1人当たり1時間に30〜50立方メートルの新鮮な空気が必要。
■非鉄金属材料
鉄鋼以外の金属材料。強度、硬度などが鉄鋼に劣るため、構造材料として使用されることは少ない。種類としてはアルミニウム、銅、鉛、亜鉛、合金などがある。
■避難階(ひなんかい)
階段などを通らずに直接地上へ通じる出入り口のある階。通常は1階。
■避難階段
災害時における避難をより安全なものにするための一定の構造をもった直通階段。次のような構造を有することが必要である。
@耐火構造の壁で囲まれている。
A不燃材料で下地と内装が施されている。
B非常用電源をもつ照明設備がある。
C開口部は延焼のおそれのない部分に設けて網入りガラスを入れる。
D出入り口には常時閉鎖式防火戸を用い非難方向に開く。
■避難器具(ひなんきぐ)
災害時の避難の際に用いられる器具。非常はしご、滑り台、救助袋、緩降機、避難橋など。
■避難施設
災害時の避難と消防隊の出入りを円滑にするための施設。建築基準法施行令117条で規定された規模の建築物に必要とされる。廊下の幅、直通階段、避難階段、屋外へ出入り口、非煙設備、非常用照明設備などについて規定されている。
■ヒューム管
給水管の1つ。鉄筋コンクリート製。安価なため、屋外埋め込みの鋳鉄管の代用などとして、低圧水道管に使用される。
■標尺(ひょうじゃく)
水準測量に使う道具の1つ。長い棒に目盛りがついている。高さを測りたい地点に標尺を立て、それを望遠鏡で視準する。
■標準貫入試験(ひょうじゅんかんにゅうしけん)
土の硬軟を推定するための試験。ボーリングのロッドの先端にサンプラー(貫入きり)を取り付け、そのロッドを、63.5kgのハンマーを75cmの高さから落下させることによって打撃し、サンプラーが地層を30cm貫入するのに必要な打撃回数N(N値)を求める。
■標準せん断力試験
地震力について検討する際に標準とするせん断力の係数。せん断力係数は、建物が地震などにより外力を受ける際に、ある階に生じるせん断力を、その階より上の建物重量で除した値。
■避雷針設備(ひらいしんせつび)
落雷による電流を速やかに地面に流し、建築物を保護するための避雷針などの設備。通常、高さ20mを超える建築物、危険物を取り扱う建築物には設置しなければならない。避雷針は、突針部、避雷導線、設地電極から構成される。
■平入(ひらいり)
建物の平側、つまり、棟木と平行の方向に入り口を設けた建物の形式。逆の形式が妻入り。
■ピーク風力係数
風力係数における瞬間最大値のこと。
■ビード
1回の溶接作業によって作られた溶着金属。
■ヒートアイランド
都心部では建物からの排熱や産業活動による熱が集約されるので、熱収支が周辺の郊外と異なり、都心が島のように気温が高くなる現象である。
■ヒートブリッジ
断熱のよい壁体の一部に極端に熱伝導率の大きなものがあると、その部分は他の部分よりも熱を伝えやすくなる。この部分をヒートブリッジ(熱橋)という。建築物の出隅部や断熱材の欠落箇所などがヒートブリッジとなりやすい。
■ヒートポンプ
圧縮式冷凍機では蒸発器で周囲から熱を奪って、凝縮器で熱を排出している。この冷媒回路を逆にすれば、暖房にも利用できる。このように冷暖房両方利用できるものをヒートポンプという。空気熱源のヒートポンプの能力表示は、外気温度7℃を標準としており、外気温が低いと効率が悪くなり、かつ、暖房負荷も大きくなるので、寒冷地では能力が不足する。
■光ダクト
自然採光利用する省エネルギー手法のひとつで、外壁や屋上から太陽からの自然光を建物内に取り込み、内面を高反射率鏡面としたダクト(光ダクト)の内部を反射させながら室内の必要な場所に導く方式である。
■引き金物
張り石などの比較的大きい材料を取り付ける場合、はく落などのないように下地と緊結するために用いる針金。
■比重
ある物体の質量と、その物体と等しい体積をもつ水の質量との比。
■ビッカース硬さ試験
ダイヤモンド四角錐を用いて、試験荷重を加えてできる、くぼみの表面積から硬さを求める試験。
■必要保有水平耐力
大地震時に必要とする建築物各階の水平方向の耐力。
■避難階
直接地上へ通じる出入口のある階をいう。
■ひび割れ誘発目地
コンクリート壁体に生ずるひび割れを、建物の美観、防水、耐久上からあらかじめ所定の位置に発生するように設けた目地。
■評価方法基準
日本住宅性能表示基準に従って表示すべき住宅の性能に関する評価(評価のための検査を含む。)の方法の基準をいう。
■標準貫入試験
最も利用度の高い地盤調査の方法で、サウンディング(所定の抵抗体を地盤に圧入し、その抵抗値から地盤の強さを推定する方法)としての役割のほか、試料採取が可能である。この試験で得られるN値は、重さ63.5±0.5kgの錘を高さ76±130cm打ち込むのに要する打撃数をいう。
■広小舞
軒先に沿って垂木の先端に取り付ける幅の広い部材。
■貧調合
砂に対してセメントの容積比が小さいモルタル・コンクリートの調合のこと。富調合に比べてひび割れが発生しにくい。

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