■アークストライク
アーク溶接の際、最初にアークを発生させること。また、母材の上に瞬間的にアークを飛ばし直ちに切ること。
■アースオーガー
自走式やぐらに、スクリューオーガー(らくせん式工具)を立て、削孔する機械。
■アースドリル
自走式削孔機械で、回転軸による回転式削孔(ドリリング)バケットによって掘削する機械。
■アイソレーター
地震の揺れを絶縁するための積層ゴム支承。
■アイランド工法
根切りの代表的な工法の1つ。のり付きオープンカット工法で、中央部にすでに構築した基礎や地下室の基礎などを足止めにして、切張りを架設し、周囲に残された部分の根切りをして、基礎や地下構造部を構築していく方法。
■アウトレットボックス
電線接続用のボックスで、一般箇所に多く用いられる。
■アクセスフロア工法
OA機器用の電気や通信用の配線を床下で行い、美観や機能性を高めるとともに、配線の変更を容易にする床工法。コンクリートのスラブの上に高さを調節できる足金物を立て、その上に床パネルを載せて二重床とし、床下を自由な配線スペースにする。
■アジテータートラック
練り混ぜたコンクリートを、分離しないようにかき混ぜながら現場まで運搬するトラック。(通称:ミキサー車)
■足場(あしば)
高所の材料運搬、作業員の通路、作業のための床として設けられるもの。第一に安全で堅固なことが要求され、その設置については労働安全衛生法に従わなくてはならない。
■アスファルトフィニッシャー
アスファルト舗装工事において、過熱アスファルト混合物を敷き均し、ある程度まで締め固める機械である。
■アスファルトプライマー
アスファルトを溶剤でとかした乳液状の液体。防水層の付着をよくするために、下地に塗布する。
■アスファルト防水
性能を改善したアスファルト(=ブローンアスファルトという)の接着性、防水性を利用して防水層を作り、その上に押さえモルタルなどを施すもの、屋根、地下室、浴室などに使用される。
■アスベスト
建物の壁・天井・屋根などに使用されるボードの一種。石綿とセメントを混ぜて作った板。石綿スレート板、フレキシブルボード、石綿けい酸カルシウム板などの種類がある。釘で打ち付けることも、接着剤を使用することも可能。石綿は、繊維状の結晶をもった鉱物。不燃性、耐火性、断熱性に優れる。近年、発ガン性が判明したため、石綿の吹きつけ施工は禁止されている。
■圧縮応力
圧縮力に対して生じる応力のこと。(=圧縮力)
■圧縮応力度
圧縮力によって単位面積あたりに働く応力の大きさのこと。圧縮力は、断面全体に均等に分布すると考えられるので、外力Pが圧縮力であれば、圧縮応力Nが生じ、N=Pとなる。この圧縮応力Nを断面積Aで割れば、圧縮応力度が得られる。
■圧縮材
軸方向に圧縮力を受ける部材。柱が代表例。座屈を生じるかどうかで長柱と短柱に分かれる。
■圧縮力
あるものを両側から押しつぶそうとする力。引張力とともに、部材の軸方向に働くので、合わせて軸方向力と呼ぶ。通常、引張力には(+)、圧縮力には(-)の符号をつけて区別する。
■圧縮タンク方式
高架タンク方式が設置できない場合や小規模な建物のときに採用される給水方式。受水槽に貯水した水を圧力タンク内に圧入し、圧力タンク内の空気を圧縮することによって各水栓に水を送る方式。
■あて
立木当時、外力に抵抗するため木材細胞が以上発達した材の部分のこと。
■アネモスタット
天井に設ける給気吹出口。天井内でダクトに接続する。
■あばら筋
鉄筋コンクリート製のはりが受けるせん断力に対する補強筋のこと。決められた間隔ではりの主筋を巻く。スターラップとも呼ぶ。
■アメニティー
建物や都市など住環境における住み心地のよさやなじみやすさなど、複合的な構成要因を併せ持った環境の快適さのこと。
■アリダード
平板測量の際に、平板上で目標を視準し、視線の方向を図上に記す装置。定規、気泡管、整準子、それに前後2枚の視準板からできている。平板を水平に据えるときや高低差を求めるときにも使用される。
■アルカリ骨材反応
アルカリに反応する骨材とセメントのアルカリ性が長期にわたって反応し、ひび割れなどが生じること。
■アンカーボルト
建物の柱脚と基礎などを緊結(きんけつ)するために、基礎のコンクリートに埋め込むボルト。
■安全衛生管理
建設工事現場ではさまざまな労働災害の発生が予想されるため、労働者および第三者に対し安全と健康を確保するための安全管理が必要となる。
■アンダーカット
溶接の欠陥の1つ。溶接の端部で母材が掘られて、そこに溶接金属が満たされないで、溝となって残った状態。
■ACQ
ACQ(銅・アルキルアンモニウム化合物)は内部まで浸透し、木材の防腐処理のほか、防蟻処理にも有効で、人体や自然環境に負担がかからず、効果に永続性のある薬剤である。
■Ai
地震層せん断力係数の高さ方向の分布を示す係数
■APF
通年エネルギー消費効率のこと。パッケージエアコンが、「冷房期間+暖房期間を通じた除去・供給熱量」を、「冷房期間+暖房期間に消費する総電力量」で除した値である。冷凍機やヒートポンプの効率を示す成績係数COPは、暖房時もしくは冷房時の機器の定格効率を表すのに対して、APFは年間を通じた効率を表すので、実際の使用に近い指標である。
APF=(冷房期間+暖房期間を通じた除去・供給熱量[kWh])/(冷房期間+暖房期間に消費する総電力量)
■BDS(ブックディテクションシステム)
電波・磁気を利用して、貸出処理のされていない資料の館外への持ち出しを感知する装置で、図書館利用者の玄関出入口と貸出カウンターの間に設置される。
■BEMS
ビルやビルで使用するエネルギーの管理を効率的に行うために、コンピュータによる情報処理機能を利用し、一元的な管理を行うためのシステムであり、広義には施設運用、設備管理、防災・防犯管理、通信系・OA系管理、さらに環境管理を含むビル管理システムである。
■CASBEE
財団法人建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が認証する建築環境総合性能評価システムである。建築物における総合的な環境性能評価の仕組みの基盤として、「建築物の環境品質・性能(Q)」を「建築物の外部環境負荷(L)」で除した値(Q/L)を、環境性能効率(BEE)という。
■CEC
エネルギー消費係数のことで、建築設備のエネルギー消費を評価する指標である。空調(AC)、換気(V)、照明(L)、給湯(HW)、エレベータ(EV)の5種類のエネルギーの消費係数が示され、その値が小さいほど延べ面積当たりのエネルギー消費量は小さい。
■CFT
コンクリート充填鋼管(CFT:Concrete Filled steel Tube)造のこと。鋼管が充填コンクリートを拘束することでコンクリートの耐力が上昇し、充填コンクリートが鋼管の局部座屈を抑制する「鋼管とコンクリートの相互拘束効果(コンファインド効果)」により、軸圧縮耐力・曲げ耐力・変形性能が増大する。
■COP
成績係数のことで、冷凍機やヒートポンプの入力に対する出力の比で表される。通常の冷凍機のCOPは1〜4程度である。なお、ヒートポンプの暖房時のCOPは、圧縮機の動力が加熱に利用されるので、同一の冷凍機のCOPよりも高くなり、2〜5程度である。
■CPTED
防犯環境設計のことであり、住宅地計画などにおいて、対象物や地域・地区の防犯性能の向上を図るものである。
■ESCO
ESCO(Energy Service COmpany)とは、既存の建築物及び工場の事業者等を対象に、省エネルギーを可能にするための設備、技術、人材、資金等のすべての手段を包括的に提供する事業である。ESCOは、顧客に対して、それまでの環境を損なうことなく、一定の省エネルギーを実現することを保障するが、一定量を超える省エネルギーメリットに関しては、あらかじめ定めた比率を顧客から受取ることができる。
■HEPAフィルタ
空気中に含まれる微粒子を高性能で捕集するフィルタ。
■LCC(ライフサイクルコスト)
生涯費用のことで、建物の企画、建設から使用、維持管理を経て、最終的に廃棄、消滅に至る全生涯に発生する費用の合計をいう。
例えば、使用年数が60年の場合、建設費の割合が約17%となる。(全体の1/6)建設費25%、運用・保全費用35〜40%、修繕・更新費10%、その他25〜30%で、使用年数が長くなるほど、運用・保全費の割合が増える。
■LCCO2(ライフサイクルCO2)
建物や設備の企画、建設から廃棄までに発生する二酸化炭素の総量をいう。地球温暖化に関する負荷を示す指標である。なお、建設関係のCO2排気量は全産業の1/3程度を占める。
運用段階のエネルギー消費によるCO2の排出量の割合が最も高く、全排出量の50%以上になることもある。なお、省エネルギー建築は、運用段階の割合が減少し、30%程度となることもある。
建設時23%、運用時47%、更新時15%、修繕時10%、廃棄時5%
■LED
Light Emitting Diode、発光ダイオードのことである。白熱電球や蛍光ランプと比較して、格段に寿命が長く、消費電力や発熱も少ないことが特徴である。近年、新しい照明として注目されている。
■Low-Eガラス
ガラス表面に特殊な金属膜をコーティングした低放射ガラスであり、採光及び透明感を確保しながら日射を遮蔽できるとともに、複層ガラスとして使用すると、断熱性能もさらに向上させることができる。
■N値
標準貫入試験において、試験用サンプラーが地盤に30cm貫入するのに必要な打撃回数。
■PAL
年間熱負荷係数のことで、ペリメータゾーンの年間熱負荷をペリメータゾーンの床面積で除した値であり、建築的な省エネルギーの指標である。単位はMJ/(m2・年)である。なお、ペリメータゾーンとは、省エネルギー法では、地階を除く、各階の外壁中心線から5m以内の範囲と、屋根の直下の階およびピロティの直上の階の空間をいう。
■PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)
国や地方公共団体の事業コストの削減や、より質の高い公共サービスの提供を目的として、公共施設等の建設、維持管理、運営等において、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法のことである。
■PMV
ファンガーが提案した総合温熱指標で、予測平均温冷感申告ともいう。人体まわりの熱平衡式と多数の被験者による実験とから導いたもので、ISO(国際標準化機構)にも採用されている。寒暖感を-3(寒い)〜+3(暑い)までの温熱感段階で表し、PPD(予測不満足者率)<10%となる-0.5
溶接金網巻き工法及び溶接閉鎖フープ巻き工法において、既存柱の外周部を60〜150mm程度の厚さの鉄筋コンクリートまたは鉄筋補強モルタルで巻き立てて補強する方法。
■SN材
JISにおいて、建築構造用圧延鋼材のことで、柱・梁の塑性変形能力を確保するために、降伏点強度の上限を規定し、降伏してから破断するまでの余裕をもたせたもの。
■SOHO(Small Office/Home Office)
ベンチャー企業や個人のための小さなオフィス空間で、インターネット時代ならではの小規模な事業形態をいい、一般に、家庭の一室がそのまま執務空間となるような形態をいう。
■SSG構法
サッシを用いずに、板ガラスを構造シーラントにより室内側の金属支持部材に接着固定する構法。
■UPS
無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)とは、停電などによるOA機器の瞬時の電圧降下への対策として設けられる予備電源装置である。
■VE(バリューエンジニアリング)提案
基本性能の維持を前提とした工事費の低減提案、施工者独自の施工技術の導入提案等である。品質を下げずにコストを下げる、コストを上げずに品質を向上させる、という効果を狙ったものである。
■アーク
電気放電の一つ。2個の電極を対立させ、比較的低電圧で大電流を流したときに生じ、多量の光熱を発する。
■アースオーガー
電動または油圧駆動のスクリューオーガー(らせんきり)を回転させて、地盤に丸い孔を掘削する機械。杭打ちなどに用いる。
■アーツ・アンド・クラフツ運動
19世紀後半、ウィリアム・モリスが主導した活動の総称である。大量生産品を生み出す品質の低下に対して、中世社会の職人のものづくりを理想とし、美しい工芸品による生活を提供することで、生活と芸術を統一し、物と人との親密な関係を目指した。
■アール・ヌーヴォー
19世紀末から20世紀の初めにかけてヨーロッパ大陸で起こった装飾美術の様式である。フランス語で「新しい芸術」を意味し、中心となったのはフランスとベルギーである。自然界に存在しない直線は使用せず、植物や長い髪のような有機的な曲線や曲面のモチーフが多用されている。
■アクティブソーラーシステム
屋根などに太陽熱を集熱する装置を設けて、水(不凍液)や空気を暖めて蓄熱し、ポンプやファンなどの機械設備を使用して、冷暖房、給湯に利用するシステムをいう。
■朝顔
仮設足場で落下物に対する保護のために中間に取り付ける棚。市街地などで人通りの多い場所では取り付ける必要がある。防護棚ともいう。
■アスファルトプライマー
アスファルトを揮発性溶剤で溶かしたもので、アスファルト防水層の下地に塗布し、溶融アスファルトとの接着をよくする。
■アダプタブルステージ
劇場において、必要に応じて客席と舞台との関係を変化させ、演目に応じて適切な空間を作り出せるように工夫された形式。
■頭つなぎ
枠組壁工法において、すべての壁が建ち上がった後に、それらを固定するために土部に設けられる部材。
■圧延
主に金属塊を板状、棒状などに、展延、加工すること。熱間圧延とは、高温(1,000℃程度)で行う圧延のことである。
■あと施工アンカー
コンクリートに穴をあけ、その中にボルトを定着する形式のアンカー。
■網入り板ガラス
金属網を封入したもので、火災延焼防止、衝撃時のガラス破片の飛散防止には有効であるが、耐風圧性能は同じ厚さのフロート板ガラスよりも低い。
■アルカリ骨材反応
骨材中のシリカ鉱物がコンクリート中のアルカリ分と反応することにより、水分を吸収して膨張し、コンクリートの表面に亀甲状のひび割れ等を生じさせる現象。
■泡消化設備
泡消火薬剤を泡ヘッドなどから放射し、燃焼面を泡で覆い、窒息作用と冷却作用により消化する設備である。固定式と移動式があり、普通火災(A火災)または油火災(B火災)による火災に適する。水だけでは消火困難な駐車場や飛行機の格納庫などに使用される。
■暗順応
明るい所から急に暗い所へ移った時の、視感度の変化する過程、または変化した状態をいう。暗さに慣れるまで30分程度の時間がかかる。
■安全上の措置等に関する計画届
工事中の建物の一部を使用する場合に、使用する部分とまだ工事している部分をどのように区画するかを、特定行政庁に届け出る。
■安全色
安全についての注意を促すため、標識や区画を色彩で区別して描く場合、これに使われる基準色を安全色という。例えば、防火や消化に関係するものは赤と白、危険は黄赤と黒、注意は黄と黒などである。
■アンダーカット
溶接欠陥の1つで、溶接の端部において母材が彫られ、溶着金属が満たされないで溝となって残っている部分。
■アンボンド方式
コンクリート打設前に防錆と摩擦低減を兼用した材料を塗ったPC鋼材をセットし、コンクリート打設後にPC鋼材を緊張する方式。